経済学的に見た最強のチームをつくる方法ー比較優位とは?

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エド博士
モーリーくんは何かチームに所属したことはあるかね?
モーリー
学生時代は部活、社会人では企業でチームを組んでいました!
エド博士
さよう、人間は誰しも何かしらの組織に入って活動しているもんじゃ。
エド博士
今回はわしが経済学的に見た最強のチームをつくる方法を紹介するぞ。きっと多くの組織人に役に立つこと間違いなしじゃ。
モーリー
よろしくお願いします!
<目次>
1.経済学的に見た最強のチームをつくる方法

1-1 まえがき

1-2 比較優位とは?

2.比較優位を用いた例

2-1 会社組織の場合

2-2 家庭の場合

3.まとめ

1.経済学的に見た最強のチームをつくる方法

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Successful and happy business team

Make the strongest team

1-1 まえがき

Preface

みなさんは何かチームに所属したことがあるでしょうか?学生なら野球・サッカー・バスケットボールなどの体育会系。美術・書道・吹奏楽などの文化系で活動しているかもしれません。社会人なら会社に入って複数人でプロジェクトに取り掛かっているかもしれません。あるいは、これらに所属したことがなくても家族と暮らしたり、何かのコミュニティーに所属したことはあるでしょう。そう、人は誰しも何かしらの組織・チームで活動したことがあります。

そこで今回は、組織人なら誰にでも役に立つ経済学の理論比較優位をご紹介します。この比較優位を学べば、最強のチームをつくれること間違いなしです。

エド博士
最初は慣れないかもしらんが、わかりやすく説明するのでしっかりついてきておくれよ。

1-2 比較優位とは?

What is comparative advantage ?

比較優位とはイギリスの経済学者デヴィッド・リガード(David Ricardo 1772-1823)が発見した、貿易で使われる経済学の理論です。この比較優位理論が発見されてからは、それまで主流であったアダム・スミスの絶対優位に変わり、今では国際貿易の常識となり、当たり前に採用されています。

まず初めに例題を示します。

「A国」と「B国」があるとします。

A国、B国には「どちらも100人」の労働者がいます。

A国もB国も「自動車」と「米」を生産しています。

まずは自動車です。

A国は「自動車を50人の労働力で500生産」することができるとします。

B国は「自動車を50人の労働力で50生産」することができるとします。

両国の自動車の生産台数を合計すると550になります。

次に米を見ていきます。

A国は「米を50人の労働力で1000生産」することができるとします。

B国は「米を50人の労働力で900生産」することができるとします。

両国の米の生産数を合計すると1900になります。

ここまではよろしいですか?

図にするとこのようになります。

A国 B国 合計
自動車 500 50 550
1000 900 1900

このことからわかるように、A国の方が自動車・米の両方においてB国よりも生産量が上回っています。この状態のことを絶対優位と言います。絶対優位は経済学の父アダム・スミス(Adam Smith 1723-1790)が唱えた理論です。絶対優位の場合はA国はB国と貿易をする必要がないとされてきました。だって、普通に考えたらA国の方が何もかも上回っているんだから自分たちだけで作った方がいいよね、という理屈です。あなたも異論がないでしょうか?

しかし、このことに異論を唱えた人物がいます。それが先ほど紹介したリガードです。

それでは次の例を見てください。

先ほどの例では自動車の生産はA国が500、B国が50でした。

つまり、A国が10に対して、B国が1ということですね。

米の生産ではA国が1000、B国が900でした。

つまり、A国が10に対して、B国が9ということになります。

こうしてみると、B国は自動車の生産では圧倒的にA国に負けていて、米の生産はA国とさほど差はないことがわかりますね?

そこで、A国は労働力のほとんどを自動車の生産に注いで、米の生産はB国にほとんど任せてしまいましょう。

A国は自動車の労働力を50→90に増やしました。

その結果、生産量が900(500×1.8)になりました。

また、米の労働力を50→10に減らしました。

その結果、生産量が200(1000×0.2)になりました。

B国は自動車の生産はA国にはかなわないのですべてA国に任せて、代わりに米の生産に力を注いでみましょう。

B国は自動車の労働力を50→0にしました。

その結果、生産量が0になりました。

また、米の労働力を50→100にしました。

その結果、生産量が1800(900×2)になりました。

図にするとこのようになります。

A国 B国 合計
自動車 900 0 900
200 1800 2000

結果、

自動車の生産が550→900

米の生産が1900→2000

どうです?すごくないですか?両方とも生産量が増えています。これがリガードが発見した比較優位理論です。つまり、自分の得意なことに集中してその他のことは思い切って能力があまり違わない他者に任せる。そうすると全体の生産性が向上する

これこそが比較優位理論なのです。

2.比較優位を用いた例

Examples using comparative advantages

この比較優位理論は、貿易から生まれた概念ですが、組織にも応用できます。

2-1 会社組織の場合

For company organization

例えば、あなたがコンサル会社のベテランで秘書がついていたとします。あなたは全てのことにおいて秘書よりも仕事ができます。しかし、コンサルはあなたの方が圧倒的にできるけど、その他のスケール管理や資料作成能力などはあまり違いません。

この場合、あなたはコンサルの仕事に集中して、その他のことは思い切って全部秘書に任せると全体の生産性は格段に向上します。

2-2 家庭の場合

In case of home

比較優位理論は家庭でももちろん応用することができます。

最近では共働きの夫婦も増えてきていますが、比較優位理論から言うと夫は仕事に集中し、妻は夫のサポートをする(もちろん逆でもよいですが)と全体の生産性は向上します。

3.まとめ

Summary

エド博士
いかがじゃったかな?経済学を学んだことがない人にとっては目から鱗じゃったんじゃなかろうか?
エド博士
最近はプロ野球の大谷翔平選手が二刀流で注目を集めておるが、この理論から言えば、わしは反対じゃ。他のチームメートもみんなプロなんじゃから、いくら大谷選手がすごいといえど飛びぬけた差はないはずじゃ。だから、他の選手に機会を与えて大谷選手は定期的に休んだ方が大谷選手自身にもチームにもメリットが多いと思うぞ
モーリー
たしかに疲れから故障して試合に出られなくなった方がデメリットが大きそうですもんね。
エド博士
うむ。でもまあ、一ファンとしては大谷選手が二刀流で躍動している姿も見たいもんじゃがな。ガハハハッ!

今回のポイント

  1. 比較優位理論とは元は貿易から生まれた概念である
  2. その内容は、自分のところが全てにおいて上回っていても、他とあまり違わない分野があれば、自分は最も得意なことに集中して、他のことは思い切って任せた方が全体の生産性が向上するというもの

 

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